2012年9月27日木曜日

「コレもう水じゃない!?」備長炭で出来たプレミアムな水

お店でお客さんと一緒に活動している 『お水と炭の謎とき隊』

紀州備長炭を水道水に入れて一晩置くとミネラルウォーターが出来上がると言われているのですが、それホント?

というような備長炭を使ってお水との関係を探るべく、いろいろな実験をやっている活動なのです。その中で楽しそうな実験をされている隊員さんがいらっしゃいました。

◆プレミアム水

facebookを使った 『お水と炭の謎とき隊』 非公開グループの中で、リネン隊員の投稿写真を見て、

「なんだこりゃー!?」


確かに 『お水と炭の謎とき隊』 の謎探りのお題メールには、

「備長炭を増やしたり減らしたりして味の違いを探ってみよう!」

と書きましたけど…。まさかこんなにどっちゃり、ポットいっぱい炭だらけにするとは!!こんなにたんまり備長炭を入れるなんて、私もやったことないよ~。

予想外デース……

気になるのは、もちろん! 『 味 』

どんな味がしたのかを聞いてみると、

「最終出来上がりは、濃厚な仕上がりでしたよ。プレミアムな感じ」

ほほぅ、濃厚でプレミアム!

「ごくごくって感じじゃなく、 味わっちゃう感じ」

味わっちゃうお水…

そんな事を聞いたら、めちゃくちゃ気になってしまうじゃないですか。ポットに山盛りに入れる紀州備長炭はお店にいくらでもあるので、これはやってみるしかない!!

というワケで、作ってみました。

じゃじゃーん!

まっ黒!

これは、黒い液体が入っているのではなくて、入っているのは間違いなく無色透明な大阪の水道水です。

いつもなら、お水に使う備長炭は、形がキレイで割れ目が極力ない細めで断面が丸い備長炭を使うのですが、今回は量がかなり多いので、いつも量り売りで販売している太めの備長炭を入れて作ってみました。


普通は1リットルのお水に紀州備長炭を100gぐらい入れればいいのですが、このポットに入れた炭の量は、なんと500g!通常の5倍です。ポットに入るだけ詰め込んでみました。

ほら、こーんなにたくさん。

煮沸した備長炭を乾燥させてお水の中に入れると、すごい勢いで備長炭の中から泡がブクブク出てきました。

備長炭には顕微鏡で見ないと見えないぐらい小さな小さな穴が無数に空いています。備長炭が水中に沈むと、この泡の中にたまっていた空気が外へ出ていくため、泡がひっきりなしに出てくるのです。

備長炭は、まだ焼かれる前、原木の樫の木だった時に大地から取り込んだ栄養分が炭化されてもミネラルとして炭の中に溜め込まれています。このミネラル分が、泡と一緒にお水の中に溶け出していると考えると、このブクブク状態はミネラルがどんどんポットの中のお水に出ている状態。

どんどん美味しいお水になっていくと思うと、なんだか嬉しくて!

少し泡が落ち着いてから撮ったものですが、動画でご覧下さい。



このポットを冷蔵庫に入れて、一晩置いたら出来上がりです。

◆3種類の水を飲み比べ

翌日は、マイルドでプレミアムなお水になっているかどうかを確認するために、職場の仲間と一緒に利き水大会をやりました。

用意したのは3種類のお水。

水道水をそのまま冷蔵庫で一晩置いたもの、適量の水と備長炭で作ったお水。そしてこの備長炭どっちゃりのお水。さて、味の違いがわかるかな?



ひと口づつ飲んでみて、驚きました。

「味が全然違---う!!」

やっぱり備長炭を入れて半日置いた水は口当たりがなめらかなのです。

そして、注目の備長炭がどっちゃり水は、

「何コレ?これ、もう水じゃないよ!!」

というのが3人共通の感想。そして、まさかの一番不人気!

ものすごく滑らかすぎて、まろやか過ぎて、飲みにくいんですよね~。例えるなら、かなりの硬水を初めて飲んだ時のような感覚。さらっとゴクゴク飲むというよりは、ひと口づつ味わって飲む感じなのです。

喉が渇いた時にゴクゴク飲むには向かないけれど、じっくり味わう飲み方をするにはいいんじゃないかしら。特に味がまろやかになって美味しい飲み物に使うのがよさそうね。

確かにポットにたくさん備長炭を入れるので、ちょっとしか出来ないし、味も水とは思えないぐらいにマイルドだから、これはもう『プレミアム水』と呼んでもいいんじゃない?水と思わずに、ジュースとか何かの飲み物と考えると、十分美味しいんですもの。

◆プレミアム水で美味しくなる飲み物

飲んで味がまろやかになるといいなーと思う飲み物は…

ありました!

暑い季節には冷茶で淹れるのがおいしい私のお気に入り、フレーバーティー『グレープフレーツ緑茶

備長炭をゴロゴロ入れて作った、プレミアム水で淹れてみました。

ちょっと茶番の量が多いかな?緑茶だから渋くなってしまうかも…と思ったのですが、無用な心配でした。なんといってもプレミアム水はまろやかでマイルド!普通だったら渋いと感じる緑茶でも、なんとなく甘い口当たりでおいしい♪

これ、いいねー!

緑茶や玉露にプレミアム水を使うと、お茶の味がよりいっそう甘くマイルドな味になるような気がします。


次に思いついたのが、先日いただいたシークワーサーの実で作る生絞り水。

シークワーサーの実は初めてだったのですが、炭酸水に絞って入れると美味しいと聞いたので、それならお水でも、しかも酸っぱいシークワーサーですから、マイルドなお水で割ると、ひょっとしたら飲みやすくなるかな?なんて考えながら絞りました。

マグカップ1杯に、シークワーサーの実を半分に切って絞って果汁を入れました。



さて、お味は?

「シークワーサーって酸っぱかったよね?」

思わず疑ってしまうほどまろやか~。そして香りがものすごく爽やかでいい!

おぉ、これはいい!!

酸っぱく感じる飲み物にも合うんだ!

ひょっとすると、他にも飲みにくいものにプレミアム水を使うとまろやかな味が楽しめるかもしれません。

ちなみに、『お水と炭の謎とき隊』隊員さんの報告レポートでは、備長炭で作った水で麦茶を作るとまさかの不評という報告もありました。普段、じっくり味わうのではなくゴクゴク飲んでしまう飲み物よりは、味わって飲む飲み物に利用する方が、このまろやかさが活かせそうです。

飲み終わって、ひとつ気づいた注意事項が…。

備長炭をたくさん入れて作るお水には、備長炭の粉が落ちる量が多くなります。お水を入れる時には、茶こしなどの目の細かいものでこしながら注ぐことをオススメします。

写真のようにコップの底に、細かい炭の粉が落ちる可能性が大ですので。


それにしても、大量の備長炭を使って作るお水が、こんなにまろやかなプレミアム水になってしまうとは!

他の産地の備長炭では確認していないのでなんともいえませんが、備長炭にはまだまだ秘められた可能性がいっぱいありそうです。

紀州備長炭は面白い!








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